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2007年2月13日 (火)

黄金餅(こがねもち)

私は火葬場で人が焼かれる煙突の黒煙を見ながら
幼稚園に通っていた。近道は墓地だった(^^;)
近い親戚には、ブラックジョークの小説を生業に
している人物がいる。姉はレオノール・フィニの
画集を私に見せて「ほれほれ、生首だよ」と
驚かす性格だった(^^;)そのせいか、私の
最も好きな落語も、死体にまつわる噺である。
タイトルは「黄金餅(こがねもち)」
演者は5代目古今亭志ん生をおいて他にない。

 下谷山崎町というから、今の東上野4丁目の
貧乏長屋に、ケチの西念という坊さんが住んでいた。
ある日西念は、風邪で寝込む。が、薬を買うのも
もったいないというケチぶり。
 隣に住む金山寺味噌売りの金兵衛が西念を見舞い、
彼の頼みを聞き入れて、あんころ餅を買ってくる。
西念は一人で食いたいと、金兵衛を追い返す。
金兵衛が自分の部屋から西念の様子を伺っていると、
彼は床下から金を溜め込んだ壷を取り出し、餅の
中に2分金や1分金を詰め込んで丸呑みしている
ではないか・・・やがて西念は、ウーッと唸って
急死してしまう。
 金兵衛は焼き場に死体を持って行って、その金を
取り出そうと決意する。長屋の連中に召集をかけ、
菜漬けの樽を棺おけにして、麻布絶口釜無村の木蓮寺
まで、貧乏弔いの道中となる。
 一行は、上野広小路から御徒町、外神田、日本橋
京橋、銀座、新橋、虎の門と進み、麻布台のロシア
大使館前から飯倉のおかめ団子屋から麻布永坂町を
麻布十番へと進み、麻布絶口坂の木蓮寺へとやって
くる。
 木蓮寺は金目の物は売り払って何も無い貧乏寺。
和尚のお経は「いろはにほへと」・・この出鱈目さ
の味わいは、志ん生以外には出せないだろう。
 寺で焼き場の切符をもらって、一行は桐ヶ谷の
焼き場(品川区五反田5-32/桐ヶ谷斎場が現存)
へと向かう。仙台坂上から三の橋、第2京浜を南下
して、古川橋から高輪台、五反田駅前から西五反田
8丁目、中原街道から桐ヶ谷の焼き場まで、全行程
35km徒歩9時間弱・・・
 金兵衛さんは焼き場の者に注文を出す。
「腹のとこだけ、生焼けにしてくれ!!」
翌日、焼かれた死体と一人対面した金兵衛さんは、
骨そっちのけで金を拾い集めた。その金を元手に
して、目黒で「黄金餅」という餅屋を開き、たいそう
繁盛しましたとさ。めでたし、めでたし(拍手)

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コメント

この話は、志ん生以外がやるとブラックになっちゃうそうですね。かなりおどろおどろしいですし・・・。

ブラックな方では、「らくだ」で豹変する屑屋が好きです・・・(笑)。

瑞閏さん>なんでしょうね、志ん生てぇ人は!!
素人鰻も好きなんですよぉ。らくだの毒は、
立川談志かなぁ、私的には(^^;)

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