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2006年10月 1日 (日)

金子みすず

ふと、彼女に逢いたくなって図書館に行った。

金子みすず。わずか26歳で夭折した、大正期の女流

天才詩人である。「美しい国」づくりを目指す首相と同郷の、

山口県長門市仙崎の人。ちょっと見、同級生にもこんなコ

いたよなと思う女性だが、彼女の詩の本質には大悟の禅僧

の風格が漂っている。

━私と小鳥と鈴と━

「私が両手を広げても、お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。」

 世の中には、平等と均一が同義だと勘違いしている

人たちが大勢いる。特に教育関係者とか、お役人などに。

確かに鋳型つくって量産した方が楽だし効率的なのはわかる

けどね。「美しい国」づくりを目指す人たちよ、間違っても

「均一でのっぺらぼうな」地域や人間をつくろうなんて思うなよ。

「みんなちがって、みんないい」のだから。

━海とかもめ━

「海は青いと思ってた、かもめは白いと思ってた。

だのに、今見る、この海も、かもめの羽も、ねずみ色。

みな知ってると思ってた、だけどもそれはうそでした。

空は青いと知ってます。雪は白いと知ってます。

けれどもそれもそうかしら。」

 これは禅の公案に等しい。「莫妄想(まくもうぞう)」という

言葉がある。あんたがたは善悪、美醜、勝負、迷悟など、

一方に執着し、一方を切り捨てるような「曇った目」で物事

を見ていませんか? そういうのを「妄想」と言うのだよと。

曇りなき目で、物事の本質を見極めなさいよ・・・という、

厳しい問いかけなのである。

━蜂と神さま━

「蜂はお花のなかに、お花はお庭のなかに、

お庭は土塀のなかに、土塀は町のなかに、

町は日本のなかに、日本は世界のなかに、

世界は神さまのなかに。

そうして、そうして、神さまは、小ちゃな蜂のなかに。」

 

これが宇宙だ!!

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コメント

あぁ 金子みすず。。。

優しくて壊れそうな感性に共に泣きました
涙は悲しみだけではないの

あまりに好きな詩が多くて。。。
「星とたんぽぽ」「つもった雪」
今では知られた金子みすずさん、初めての発行時に求めた文庫本 もう20数年前のもの
今も時々読んでいますよ
ありがとう♪

いつだったか、松たか子主演で「明るいほうへ」というドラマを見ました。ダイナミックな
「大漁」も、それこそどれもいい詩ですよね。

以前は金子みすずさんの語り口の平易さに、素通りしてしまったものでした。
何も分かっていなかったのです。

それから時が経ち、少し好きになりました。そして今、沁みています。

禅も金子みすずも疎いのですが(汗)・・・。

>均一でのっぺらぼうな」地域や人間
平成の大合併で、地域の歴史を無視した地名が増えたでしょう。
地名には土地の記憶が眠っていると思うんですがね。

雫さん>ちなみに大悟の禅僧とは、日本では
一休、沢庵、白隠、良寛などです。彼らが
何か難しい事を言っていますか? 「いんきん
たむし1貝おくれ(良寛)」のどこがすごいんじゃ? てな事です。

瑞閏さん>禅は何も難しくありません。宇宙は
何の隠し立てもなく在り続けているのに、人間
は思考や感情で目を曇らせて、勝手に見えない
と思い込んでいませんか? という問いかけ
なのです。

う~む。
私の仕事は、片方の側からしか見ないので、
偏見の塊ですな。
精神のバランスをとるのが難しい。
日々くたびれてます(疲労

探偵さん>探偵、刑事、記者、ノンフィクションライター・・・いずれも「事実の裏をとる」
という点では共通しています。「こうでなければならない」といった信念的思い込みとか、
偏った感情移入は、事実誤認を招きやすい
ものです。

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